新築お役立ちコラム
新築の断熱性能の指標や基準について解説します
新築住宅の断熱性能を表す主な指標には、「U値」、「適度換気」、「断熱材の質」などがあり、これらの指標が適切に取られていることにより、エネルギー効率が高く、住宅内の温度や湿度も安定し、省エネルギーに貢献します。
しかしながら、説明する対象でこれ以外にもさまざまな指標が用いられることによって、分かりづらい部分があるかと思います。今回は、そうした断熱性能にまつわる主な指標をご説明した上で、性能の良い住宅を建てる上での基準などについてもご紹介できたらと思います。
U値とは?
断熱性能を説明する上でおそらくもっとも頻繁に目にするものがU値(外皮平均熱貫流率)だと思います。
U値は、温度差によって建物から外部への逃がし方を示し、低いほど断熱性能が高いことを示します。
U値は、建物全体の外皮(壁、天井、床など)に対する熱貫流率を表し、W/m²Kの単位で表されます。 一般的に、新築住宅においては、U値は 0.15W/m²K 以下が望ましいとされています。
ただし、U値だけで断熱性能を判断するのは不十分なため、適切な断熱材を使用し、適切な換気や太陽熱利用などの全体的な断熱設計が必要です。
U値を利用して計算されるQ値、C値
似た指標として、「Q値」や「C値」などがあります。
・Q値:建物の熱損失を表す指標で、低いほど断熱性能が高いことを示します。Q値は、「U値」によって計算されるため、U値と同じように低いほど断熱性能が高いことを示します。
・C値:建物の熱交換の速さを表す指標で、低いほど断熱性能が高いことを示します。C値は、「U値」と「室内温度」によって計算されるため、U値と室内温度が低いほど断熱性能が高いことを示します。
これらの指標も断熱性能を表す指標であり、建築物の温度変化やエネルギー効率について評価するために使用されます。
換気性能
断熱性能を追求するために高気密の住宅を建築するようになっています。しかしながら、高気密であることによって、住宅の建材や家具などから発生するホルムアルデヒドやアセトアルデヒドといった有害な化学物質が原因だと考えられている「シックハウス症候群」の問題があります。
そのため、現在の住宅では換気回数0.5回/h以上の機械換気設備、いわゆる「24時間換気システム」の設置が必要となっています。
とはいえ、換気による熱損失は30%と言われ、せっかく断熱性を上げ外の気温の影響を受けにくい住宅にしても、換気で暑い、寒い外気が入ってきてしまいます。そのため現在では熱交換換気装置を備えることでこの損失を防ぐしくみも導入されています。
BEI
建築物省エネ法では、住宅・建築物のエネルギー消費量の基準として、「BEI」という指標を用いることもあります。
BEI (Building Energy Index)は、実際に建てる建物の設計一次エネルギー消費量を、地域や建物用途、室使用条件などにより定められている基準一次エネルギー消費量で除した値で評価し、新築される住宅・建築物の一次エネルギー消費量基準に適合となる水準は、BEI≦1.0となります。
ZEH (Zero Energy House) 住宅
断熱性能と同様に、エコな住宅としてZEH(Zero Enegery House。ゼッチと読みます)もよく聞く名称です。
ZEH (Zero Energy House) 住宅は、エネルギー自給自足型の住宅のことを指します。そのため、断熱性能は非常に高いことが求められます。
ZEH住宅において、断熱性能を表す主な指標には、「U値」や「太陽熱利用率」などがあります。
・U値:建物の結露や熱の損失を表す指標で、低いほど断熱性能が高いことを示します。ZEH住宅においては、U値は0.15W/m²K 以下が望ましいとされています。
・換気:新築住宅においては、新しい空気を入れ替えるための換気システムが必要で、換気量は1.5倍以上が望ましいとされています。
・発電:ZEH住宅は自給自足型なため、太陽光発電や地熱発電などを利用して、自分で必要なエネルギーを生産することが望ましいです。
これらの指標をすべて満たすことで、ZEH住宅は、年間のエネルギー使用量が零に近いことが期待でき、経済的にも地球環境にも優しい住宅となります。また、自給自足の発電を行える設備を備えていることから、災害が起きたときなどにも強い住宅とされています。
ワイズホームの断熱性能
ワイズホームの提供する住宅の断熱性能は、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」にて高く評価されました。BELSは建物の省エネ性を格付けし、一般の方にも家の省エネ性能を わかりやすく明示したものです。
建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」にて四つ星と高く評価されています。